2008年12月のエントリー 一覧

2008読書ベスト10

一応今年もやっておきましょう。
まずは新刊のなかから。例によってコメント無しの手抜き。

1.宿屋めぐり 町田康
宿屋めぐり

2.ダンシング・ヴァニティ 筒井康隆
ダンシング・ヴァニティ

3.新世界より 貴志祐介
新世界より 上新世界より 下

4.カラスの親指 道尾秀介
カラスの親指 by rule of CROW's thumb

5.テンペスト 池上永一
テンペスト  上 若夏の巻テンペスト 下 花風の巻

6.ザ・ロード コーマック・マッカーシー
ザ・ロード

7.告白 湊かなえ
告白

8.赤めだか 立川談春
赤めだか

9.夜 橋本治
夜

10.限りなき夏 クリストファー・プリースト
限りなき夏 (未来の文学)

次点は『聖女の救済』東野圭吾、『ゴールデン・スランバー』伊坂幸太郎あたり。
読もうと思っていて年内に間に合わなかったのは『神獣聖戦Perfect Edition』山田正紀、『モダンタイムス』伊坂幸太郎、『ラットマン』道尾秀介、『ファミリー・ポートレイト』桜庭一樹あたり。
ここら辺は年明けに順に消化したい。

では、旧作から今年読んだものの中で10個選ぶと。
流れる/幸田文
ハローサマー、グッドバイ/マイクル・コーニィ
詩人と女たち/チャールズ・ブコウスキー
ソラリス/スタニスワフ・レム
きりぎりす/太宰治
ねにもつタイプ/岸本佐知子
月と六ペンス/サマセット・モーム
スプートニクの恋人/村上春樹
四畳半神話大系/森見登美彦
人のセックスを笑うな/山崎ナオコーラ

うーん、なんかベストテンって感じにならないので順位はご勘弁。
トータルで130冊ほど読めました。

おまけで期待ハズレ、というかかなり期待して読んだにも関わらず今の自分にはもひとつ合わなかったもの。
乳と卵/川上未映子
Self-Reference ENGINE/円城塔
虐殺器官/伊藤計劃

ここら辺はまだ楽しめたのですが、

シカゴ育ち/スチュアート・ダイベック
ベルカ、吠えないのか?/古川日出男
ハル、ハル、ハル/古川日出男
聖家族/古川日出男
キャラクターズ/東浩紀+桜坂洋
切れた鎖/田中慎弥

あたりはツライものが。
というわけで、一番一生懸命に読んだのに全然ハマらなかった古川日出男に対して、今後どのように接していけばいいのでせうか。

『新世界にて』貴志祐介

新世界より 上新世界より 下
『新世界にて』貴志祐介

おー、なんとか年内に読めたぞ。
評判を聞きつけ、夏頃には入手していたのだが、後回しにしているうちにSF大賞をお見事受賞。
各種ミステリ系のベストでもベストテン内に迫る評価を得て、今年の話題本であることは間違いなく、読んでみて確かにその評価に頷ける出来だ。

上巻の少年少女冒険小説展開を経て、下巻のハラハラドキドキの怒濤の展開、さらに結末での「世界の秘密」の解明に至るまで、ストロングタイプのSFでありながら、SFということをあまり認識せずとも軽快に読み進めることができる間口の広さも持っている。

ぶ厚いながらも長さはそれほど気にならない。
未読の方はこの年末年始に是非。

M-1 2008 総括

すっかり余韻も覚めかけた頃だけども、ざっと振り返っておきますか。

1.ダイアン
悪くなかったねえ。漫才としてはいい漫才だった。
わずかに「サンタ知らんの?」「ファナスティ知らんの?」のくだりが引っ張り過ぎだったかな。
ある程度くどくやって成立する笑いだとは思うのだけど、繰り返しが2回ほど多すぎたような(細かいね)。
津田はある程度キャラが立ってきたように感じるけど、肝心のボケの西澤のキャラがいまひとつ掴みにくいね。
単純に見慣れていないという部分はあるにせよ。

2.笑い飯
惜しいなあ。
牛のマネやってるだけでも笑える。
出てきただけで、もう面白いという雰囲気は持ってるわけで、M-1の舞台ではそれが両刃の剣となるわけだね。
何度も言ってるけど我々の期待が大きすぎる(半分諦めたとはいえ)。
今年はちょっとそれがリセットできた感じもあったんだけどねえ。

3.モンスターエンジン
あー、漫才だとこうなるわけか。
いやネタとしても好きですよ。でもM-1の舞台で爆発するネタではないよね。
先が楽しみ。

4.ナイツ
宮崎駿で来たか。
新鮮なネタではなかったね。でもそれを云うのは酷だけど。
初見の人にはどう映っただろうか。
テンポは狂ってなかったとおもうのだけど、作り出される空間がいつもとなんか微妙に違うような。
M-1の空気との化学反応かな。
間違いボケを小刻みに繰り出すだけでなく、眼鏡と城のくだりのようなものを挟んでくるところに強さを感じました。

5.U字工事
勢いは感じるし、一定の巧さも納得なのだけど、個人的にはそれほど好みのタイプの漫才ではない。
ネタも中部から西日本にかけての人間にはもひとつ感覚的に伝わりにくいしねえ。
ここならば、代わりにマシンガンズをちょっと見てみたかったな。

6.ザ・パンチ
ワッハッハッ。
まあ、冷静に考えればここはこの舞台でこうなってもおかしくはないわな。
もう出だしのツッコミからテンポがおかしい。
ほとんど良さが出ないまま終わってしまったね。
ま、逆にこの結果で逆にオイシイところをもらったような気もするし、結果良かったのではw。

7.NON STYLE
小ボケをテンポ良く刻んでくる漫才スタイルで、勢いで笑わされる。
でも2度見返すとそれほど面白くないんだよなあ。
まだ全国的にはレッカペぐらいで一般に浸透しておらず、新鮮味があることが幸いしたね。

8.キングコング
これまたそんなに好きなタイプの漫才ではないのだけど、ちょっと可哀相だなあ、この結果は。
オーラもあるし、漫才としては悪くないと思うが、僕はやっぱネタが根本的に弱い、と思う。


9.オードリー
いやあ、来たねえ。
期待通りの活躍で嬉しくなってくる。
ボケと返しのパターンのバリエーションが豊富で、非常に立体的な漫才だ。
こっちは何度か見返しても笑える。

【最終決戦】
ナイツ
メガネの被せはうまいねえ。でもSMAPのこのネタはあまりボケの飛躍性がないから、ちょっと印象が弱かったかな。

NON STYLE
これだけのスピードを保ちつつ、ひとつひとつのボケでしっかり笑わせていくのだから強いよね。
ネタもこっちの方がいいし。

オードリー
1回目のネタと路線を変えてきたのが敗因という評をちらほら見かけたが、僕はこのネタに驚いた。
まあ、初見だったこともあるのだけど、こんな不思議なネタってあるかね。
春日の手の動きと若林のしゃべりだけで、選挙演説にやってきた何百人と思われる観衆が眼前に現れたり消えたりするのだよ。
魔術的リアリズムというかwww。
何度見返しても好きだ、これ。

つわけで、結局長くなったね。
個人的にはオードリーが好みだったけど、結果には文句ありません。
まだオードリーには消費されきって欲しくないというか。
でも露出はさらに増えるだろうけど。

他に振り返って印象に残ったのは、上戸彩のアシスタントのハマり具合と笑い飯西田の去り際の一言「思てたんとちがうー!」だね。
来年も上戸さんと笑い飯には活躍を願いたい。

年末のグタグタにて

で、続きはィ!
てことでM?1の総括を書きそびれてしまっております。
クリスマス準備とか年賀状作成とかぐーたらするのとかに忙しく、ハイ。
時期を逸してしまっておりますが、そのうち簡単に。

年賀状は今年も小一時間ほどで原案作成。
なんとかアイディアがひねり出るもんだなあ。
我が家のサンタシステムもそろそろ崩壊しつつありますが、なんとかプレゼントの準備も整い、もうじき出陣の時刻。
ではでは。

M-1 2008が!

いやもう知らない間に年末でw。

って昨日は忘年会だったわけだけども、なんか今ひとつ押し詰まっている感がない。
そもそも冬って来てるんですかいつ来ましたっけぐらいのボケ具合でもあったりして、グンと寒くなったという気もいまひとつせず、秋ってもう終わっちゃたんですよね的な。

で、明日はM-1だよもうおいおい。
ピンとこんなあ。
いや決勝進出者もとうに知ってはいるわけだけど、そうですか。
昨年もやってるようなので、かるーく予想というか決勝前の感想など。

ザ・パンチ好きなんですよザ・パンチ。
しかしM-1に上がってくるとは思わなかったなあ。
ここもナイツも「レッカペ」等で結構消費されてるわけで、それを上回るものを4分のフォーマットの中で見せてくれることを期待。
破壊力はあるし出演順が割といいので、意外にひょっとすると、という気がしなくもない。

ノンスタとキンコンは同じタイプと見られているけど、どうなんだろうかね。
動きとスピードという意味ではそうなのかもだけど。
ノンスタの方が一般には新鮮味がある分、あの舞台では強いかも。

モンスターエンジンは漫才してるところを見たことがないのでまったくの未知数。
U字工事は最近ほんと良くなったけど、優勝はツライかなあ。
ダイアンは予選での評判が相当いいらしいけど、初っ端という順番がどう出るか。
笑い飯ももう少し後ろの方が良かったねえ。今年はなかなかいいらしいけど。

敗者復活に期待したいのはもちろんオードリーだったりするのだけども、果たして。

今年はちょっと予想難しいなあ。
ナイツ、キンコン、ザ・パンチでどうだ?
全然自信ないし。

欲しかったけど。

Blood of Amber

先日、珍しく「アンバー」のことなんかここに書いたら、今日寄ったブックオフにてアンバーシリーズのペーパーバックをズラズラと発見。
しかも翻訳されていない第2シリーズまでもがすべて一冊105円で。
そりゃロクに英語も読めやしませんが、思わず揃いで買いそうに。
しかしどういうわけか、第6巻のみ見当たらない。
なんとか思いとどまりました。
欲しいって人は(ものすごい限られてますが)、いりなかブックオフにレッツゴー。

しかしいりなかのブックオフは大学が近いせいか、他のブックオフと品揃えが明らかに違うのよ。洋書が多いってことにとどまらず。
たまに定点観測しとります。

小中学生の頃、祝日や夏休みとか春休みの月〜金の昼に家にいると、まあだいたいゴロゴロTVを見ていたわけで、ワイドショーなんかは当然見ることになるわけだけど、もっと楽しみなのは料理番組だったりした。
土井勝や3分間クッキングはもちろん、なんといっても高島忠夫、寿美花代夫妻「ごちそうさま」が好きだった。
さらに別格として挙げられるのがこの番組。

 思わずワインをグイッと空けてしまうはず! 1974年より東京12チャンネル(現・テレビ東京)で放送され、欧米のステキな料理と、ユーモアに溢れるトークとで、日本の視聴者に偉大なるトラウマを与えた、グラハム・カーの『世界の料理ショー』がついにDVD-BOXとなって登場! 2009年3月25日に発売されます。


どわー。これ見たい見たい見たい。

名古屋ではどこでいつ頃放送されてたんだっけかなあ。
テレビ愛知が出来てからだっけ? となると高校の時に見たってことになるんだけど。
もっと前に見たような気も。

ま、とにかく、高カロリー料理の数々をグラハム・カーが軽妙なトークを織り交ぜながらワイン片手に調理するバラエティ料理番組。
ペッパーミルや溶かしバターなんてものを初めて知って、それらは確かにトラウマのように我々の脳裏に刻み込まれたのであった。
あとは、スゲーでかい冷蔵庫とオーブンね。
そゆのがないと、欧米料理はやっぱ出来ないのでは、と思い込まされたのもこの番組。

レンタルでも見られますように。
わかったかい? スティーブ。

『告白』湊かなえ

告白
『告白』湊かなえ
2008年度このミス4位、つうか文春1位なのか。
面白いですよ。最初ちょこっとだけ読もうと思ってたらぐいぐい読まされた。
力があるね。

読後感が良くないっていうので、構えつつ読んだのだがそれほどでも。
ま、そこら辺は倫理感の問題というかなんというか。
むしろ個人的には例の病気の扱いの方が気になったけどね。
でもああ書かないとこの小説自体が成立しないんだよなあ。

視点切り替え型の小説は同じ場面とかを何度も繰り返すのでうんざりしてくることがあるのだけど、うまく処理がしてあって気にならない。
余分なことはあまり書いてないというか。

各TV誌の年末年始特大号が店頭に並び始めたのでちらりと見てはいたけども、改めてこうやって並べてみると壮観ですなあ。

フジテレビの元日のプログラムは次のとおり。

00:45〜02:45 ザ・スリーシアター SP
02:45〜04:30 爆笑ピンクカーペット
04:30〜05:50 爆笑ホワイトカーペット
05:50〜08:00 爆笑ゴールデンピンクカーペット
08:00〜10:00 鶴瓶新年会
10:00〜16:30 第42回爆笑ヒットパレード2009
16:40〜18:30 新春お笑い大賞2009
18:30〜20:54 第46回新春かくし芸大会2009
21:00〜23:30 爆笑レッドカーペット新春満点コラボ祭り!

元旦朝昼時間帯に関しては、フジは毎年こんな感じだけど、夜と深夜含めてここまで徹底してるのは初めてかも。やはり目をひくね。
全編基本レッドカーペットシフトというわけか。
そもそもレッドカーペット自体、爆笑ヒットパレードの早朝枠から発生した筈なので、正月とは相性がいいやね。
どっから見てもいいし、いつやめてもいいという、だらだら見るにはお手頃なフォーマットだしね。(自分に関して云えば基本真剣視聴してしまうのだがw)

しかし、これ全部録画すんのか? 裏もあるし。どーすんの? > オレ。

今年も押し詰まって参りまして、各種年間ランキングの発表が賑やかしいね。

最も高いセールスを記録したシングルは嵐の「truth/風の向こうへ」。1999年のデビュー以来初の年間No.1であることはもちろんだが、2位にも同じく嵐の「One Love」がランクされ、同一アーティストによる年間1・2位独占という快挙となった。これは、1989年にプリンセス・プリンセスが「Diamonds」「世界でいちばん熱い夏」で達成して以来の出来事であり、5大ドームツアーや国立競技場でのライブ、ジャニーズアーティスト初の上海公演、『24時間テレビ』のメインパーソナリティーといった偉業を、ことごとく成し遂げた嵐の2008年を締めくくるにふさわしい不滅の金字塔といえるだろう。

いやあ、実は昨年あたりから嵐がお気に入りだったのだけど、みるみる人気実力とも上がってきていたので、なかなか言い出せなかったのよ。
昨年のシングル曲ベストは「Love so sweet」だったりするし、出す曲出す曲全部好きだったんだけど。

でも、今年の中盤の映画・ドラマ絡みの曲はつまらんなあ(「Beautiful days」は悪くないけど)と思っていたら、その2曲が年間1位・2位とは。
今年の一番は「Step and Go」だと思うんだけど。

しかし、こうしてランキングを眺めていると、売上げによる「ランキング」の意味合いが、10年以上前とはかなり違ってきているように思うねえ。
少なくとも流行った曲とイコールではないでしょ。
今年一番有名になった曲が「truth」であるはずがない。

なんらかの付加価値を持った曲が強いよね。初回限定と銘打って、DVDつけたり写真集つけたり、つまり固定ファン狙い。
もちろん昔からもその手法はあったわけだけど、今は専らそれ頼みでしょ。
そりゃこういう時代になってしまったわけで、普通にやってて曲が「売れる」わけがない。
そういう意味では、年間ランキングを経年で眺めていくと将来的にかなり変な感じになっていくと思うなあ、と元チャート少年としては、少し寂しい思いをするのであった。

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