今年も押し詰まって参りまして、各種年間ランキングの発表が賑やかしいね。
最も高いセールスを記録したシングルは嵐の「truth/風の向こうへ」。1999年のデビュー以来初の年間No.1であることはもちろんだが、2位にも同じく嵐の「One Love」がランクされ、同一アーティストによる年間1・2位独占という快挙となった。これは、1989年にプリンセス・プリンセスが「Diamonds」「世界でいちばん熱い夏」で達成して以来の出来事であり、5大ドームツアーや国立競技場でのライブ、ジャニーズアーティスト初の上海公演、『24時間テレビ』のメインパーソナリティーといった偉業を、ことごとく成し遂げた嵐の2008年を締めくくるにふさわしい不滅の金字塔といえるだろう。
いやあ、実は昨年あたりから嵐がお気に入りだったのだけど、みるみる人気実力とも上がってきていたので、なかなか言い出せなかったのよ。
昨年のシングル曲ベストは「Love so sweet」だったりするし、出す曲出す曲全部好きだったんだけど。
でも、今年の中盤の映画・ドラマ絡みの曲はつまらんなあ(「Beautiful days」は悪くないけど)と思っていたら、その2曲が年間1位・2位とは。
今年の一番は「Step and Go」だと思うんだけど。
しかし、こうしてランキングを眺めていると、売上げによる「ランキング」の意味合いが、10年以上前とはかなり違ってきているように思うねえ。
少なくとも流行った曲とイコールではないでしょ。
今年一番有名になった曲が「truth」であるはずがない。
なんらかの付加価値を持った曲が強いよね。初回限定と銘打って、DVDつけたり写真集つけたり、つまり固定ファン狙い。
もちろん昔からもその手法はあったわけだけど、今は専らそれ頼みでしょ。
そりゃこういう時代になってしまったわけで、普通にやってて曲が「売れる」わけがない。
そういう意味では、年間ランキングを経年で眺めていくと将来的にかなり変な感じになっていくと思うなあ、と元チャート少年としては、少し寂しい思いをするのであった。