先月観た映画 - 2012/06

今月は前半快調、後半少しスローダウン。
新作を中心に観た感じかな。珍しく劇場で4本も観てるし。
あとは、楽天のスーパーセールでついついスターウォーズBD-BOXをポチッてしまったので少しずつ観ていったりしとりますですのことよ。


ロボット ( 2010 )監督: シャンカール A-
アクションもカースタントもCG処理もいちいちヤリすぎでもうむちゃくちゃでござりまするがなという感じなんだけどそこがツボにハマると心地よい。CGを贅沢にもっともくだらなく使っておりブラボー!ダンスシーンが思ったより少なかったのは短縮版のせい? 好きよ。
ちゃんと一部のヲタの人達にも届いているだろうか。そっち系が好きな人はチェックしといた方がいいと思うんだけど。観て怒ってもしらんけどさw。しかし『丘に、町が』がああした形で映像化されるとは(違。
ラジニカーントが六十過ぎのじいさんということは聞いていたが、ヒロインのアイシュワリヤー・ラーイも結構齢いってるのね。さすが美しいと見とれていたのだが小島のオジキのひとつ下なだけなのね。
悪玉ロボットとなる後半のラジニカーントはどうみても竹内力にしかみえない。よってCGによって大量に複製された竹内力が画面狭しと暴れまくる映画みたいなことになっている件。
名古屋でも完全版上映するかも、と思って今日観るの躊躇してたんだけど、観て良かったわー。楽しめた。インド映画とは相性がいいだろうとは思ってたんだけど。

ファミリー・ツリー ( 2011 )監督: アレクサンダー・ペイン A-
非常に感想が書きにくい映画だなあ、小津とかの映画を観た時のように。いや、かなり良かったんだけど。ゆったりじっくり家族の絆を始めとするテーマを描ききっており、ストーリーだけ追うと辛い話なのだが観終えた感想はまったくそうではないのは演出脚色のなせる業か。

カサブランカ ( 1942 )監督: マイケル・カーティス C+
映画から抜け出てきたようなハンフリー・ボガードがとにかくシブい、などというアホで腑抜けた感想しか出てこない程の消費し尽くされた人気作。まあでもバーグマンの行動原理にはいささか納得できんのだが、いかがなもんか。

DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る ( 2012 )監督: 高橋栄樹 B
これは戦争映画だ。勝利、敗北、歓喜、怖れ、輝き、緊張、体力の限界、妬み、いたわり、好敵手、フォーメーション、混乱、汗、リーダビリティ、成功、失敗、涙、ヒロイズム、賭け、祈り、選ばれし者、脱落、裏方、慰問、瓦礫、そして復興。
......なんて呟いてたんだけど、「シネマハスラー」とかでもとっくに「戦争映画」というワード出てたんだね。ま、誰が観てもそう思うかも。

監督失格 ( 2011 )監督: 平野勝之 B-
そうなんだよなあ、すべてはやっぱ生きてる側の人間の問題なわけで。その思いが死んだ人間に投射されていろんな感慨を引き起こすわけで。て、なに当たり前のこと書いてるんだ、おれ。といささか動揺するほどラストはイカしてる。

この空の下 長岡花火物語 ( 2011 )監督: 大林宣彦 B+
久々の大林映画。冒頭「A MOVIE ESSAY」と出るように全編モノローグで覆い尽くされ、台詞を含めて余白ほぼなしで「声」が支配する映画。戦時中と18年前と現在が共存し同時に語られる実験的な手法だがこの監督の手にかかると馴染み深いものになる。
物語を語ることのみが主眼ではなく「長岡」が語られることに重きが置かれているため、思わせぶりなカットの伏線回収を期待するとはぐらかされることになる。オープンエンドが宣言されていることもあるし。その辺はモヤッとするが、大林オールスターズの顔ぶれを眺めるだけでも楽しい。
僕にとって映画とは大林宣彦のことである。一時期までは確実にそうだったことを「この空の花」を観て思い出した。近作は全然観ていなかったので観なければ! もちろん過去作の未見作も。

第七鉱区 ( 2011 )監督: キム・ジフン D+
ハ・ジウォンに個人的には魅力を感じるから最後まで見通せたものの、映画としてはいささか薄っぺらい。多用されるCGの質は高く画も綺麗なのだが、怪獣映画としてのサスペンスが持続せずクライマックスでもカタルシスが得られない。もっと面白くなりそうだがいろいろ勿体ない映画。

スター・ウォーズ エピソードⅣ 新たなる希望 ( 1977 )監督: ジョージ・ルーカス A+
通して観るのは随分久しぶり。つかジャバ・ザ・ハットを見て違和感を覚えたので「特別編」を観るの自体初めてかも。で、やっぱりメチャメチャ面白かったことに驚き。ラストなんて総毛立ったもの。「私の部品を使ってください」の台詞には毎回泣かされるし。
日本公開を待ちに待って観に行った世代なので、いろんなことを思い出すなあ。ご多分に漏れず雑誌等で仕入れた前情報で公開前の餓えを満たしていたわけだが、映像を初めてみたのはTVジョッキーの福田一郎氏のコーナーだったか、水曜イレブンだったか。
で、公開を待ちきれず野田元帥訳の角川刊のノベライズが出たと知り、近所の本屋に買いに行ったら置いてなくって「スター・ウォーズありませんか?」と店のオヤジに尋ねたら「スター坊主?」と返されたわけだが、その本屋のオヤジとはなにを隠そう大和田伸也&漠兄弟のお兄さんである。
というのは名古屋市名東区にあった大和田書店という大和田兄弟のお兄さんが経営してみえたお店の出来事。実は長じて僕はここでバイトすることになるのだが、ヴィレッジ・ヴァンガードの菊池社長はこのお兄さんと共に東京の出版社を脱サラして名古屋で共に本屋を始めたというミニ知識。
あ、スター・ウォーズから話が逸れたw。ちなみに当時の大和田書店では五大路子と岡江久美子を加えた大和田兄弟夫婦でのサイン会とかもやってたなあ、行かなかったけど。

インクレディブル・ハルク ( 2008 )監督: ルイ・レテリエ C+
割と地味めな展開でどうなるかと思ったが、ハルク登場シーンはなかなかのド迫力でいいんじゃないすかネ。でもやっぱドラマ部分がイマイチ....。ま、CGといえばそれまでなんだけど良く出来てる。これで『アベンジャーズ』対策は一通り終わったな。

十二人の怒れる男 ( 1957 )監督: シドニー・ルメット C-
筋立て自体は知っていたが、なんで「怒れる男」なのかがよく解っていなかった。なるほどねえ、みなさんエキサイトしてます。あまり集中できなかったこともあり、期待した感動は得られなかったかな。

スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲 ( 1980 )監督: アーヴィン・カーシュナー B+
一番好きだった作品の割に最初の劇場公開以来、一度観たかどうか。とにかく色々忘れてて新鮮だったが、例の対決シーンのマスターピースっぷりは半端ない。色彩、陰影、構図、どれをとっても完璧。と刷り込まれちゃってるのかもしれないが。

J・エドガー ( 2011 )監督: クリント・イーストウッド C-
イーストウッドの新作はまたも一筋縄ではいかない作品。なんとも感想を抱きにくい、面白いかと云われればいささか退屈ともいえるがけしてつまらなくはない。通常の伝記映画を期待すると微妙に裏切られるし時制がバラバラの語りはとても観にくいのだが無下に否定できない。

ダーティーハリー3 ( 1976 )監督: ジェームズ・ファーゴ C+
うーん、今回はいろんな意味で地味というかスケール感はない。新米女性刑事とのコンビネーションとか面白くなりそうな要素はそこかしこにありながら、割と平坦に流れてっちゃってる感ありで勿体ない。でもいかにも70'アメリカン的な空気感とか嫌いになれないけども。

リアル・スティール ( 2011 )監督: ショーン・レビ B+
イイね! ロボットフェチにはところどころ萌えポイントが。後半はまあ予想の範囲内の展開に落ち着くので、前半の方がゾクゾクしたかも。いやでも格闘ものの定石を外さずにちゃんと燃えさせてもくれるんだけどね。あと個人的にはATOMよりアンブッシュの方が好み。

ダークナイト(吹き替え) ( 2008 )監督: クリストファー・ノーラン B+
日曜洋画劇場にて公開時以来久々の体験。ちょっと違和感あるね。あまり吹き替えで観ないからだろうな。

ツリー・オブ・ライフ ( 2011 )監督: テレンス・マリック C+
細かいカットの積み重ねで成立しており、そのひとつひとつが大変美しい。内容そのものはいささか忍耐を要するものと云えるかもしれないが、映像自体は観ていて飽きることない。ジェシカ・チャステインがいい。メチャメチャいい。

サニー 永遠の仲間たち ( 2011 )監督: カン・ヒョンチョル A-
御多分に洩れず、ノックアウト気味。まず女優陣の魅力が半端ない。彼女たちを観ているだけで持って行かれる。少女時代と中年期のWキャストのそれぞれが全員完璧に近いのが奇跡。けしてハッピーな物語でもないのだが観ていて多幸感に包まれるのは何故?
結末近くの展開(そち達に褒美を使わす的な)には大いに不満が残るのだけど、僕がこの映画に惹かれたのはたぶん物語とか筋とかじゃないんで、そんなことはどうでもよいのかもしれない。シーンのひとつひとつが宝物のようでなんでもない箇所でも突如涙腺が緩んだりして。
そんな中でも個人的に一番高まったのは、ヘッドホンかけられーの「ラ・ブーム」のシーンと未来の自分へのビデオレターのシーンかな。理屈ではない感情が揺さぶられるような絶妙の演出にヤラれた。
観てて思ったのは、韓国の80年代って日本の60~80年代がギュッと圧縮されたような感じなのね。だから懐かしさというより奇妙にねじれた既視感のようなものを観ている間、覚え続けたのかな。

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