『総特集 赤塚不二夫』(KAWADE夢ムック 文藝別冊)
ちょこちょこ読んでいた文藝別冊の『赤塚不二夫』ムックを読了。
表紙に「追悼」とあり、本屋に出回ったタイミングを考えるといささか素早いなあ、と思っていたら、編集後記に逝去とは関係なく編集を進めていて最終段階で訃報が飛び込んだとある。
NHKの特集番組といい、そういうことなんだよなあ、と思わざるを得ない。
関係者へのインタビューが内容の中心となっており、赤塚不二夫(とフジオプロ)が身近な視点から多面的に描き出されており、興味深い。
特に高井研一郎、古谷三敏、北見けんいち、土田よしこらの証言から、赤塚作品がフジオプロによって産み出された仕組みが浮き彫りになっている。(長谷邦夫は受けなかったのか、そもそも依頼されなかったのか? 赤塚との訣別を書いた本は以前ちらと読んだが、今度ちゃんと読もう。ブログを見るとやはり興味深い。←8月2日頃)
それ以外の記事では、赤塚に至るギャグマンガの系譜を簡潔に追いつつ、赤塚を化けさせたのは「青島」であるという指摘をしているみなもと太郎のものが面白かった。