どうもちょっとずつSF志向モードがまた戻ってきたようで、いろいろ読んでみたくなっている。
振り返ってみると12年周期ぐらいで自分の中のSF熱が盛り上がってくるような。(なんだソレ)
で、信頼できる編者によりめでたく発刊された新日本SF年刊を早速手に取った。
今回は07年度の作品集で、ついで08年度も出るらしい。
せっかくなのでひとつひとつ感想をとも思ったが、ちょっとしんどいので気に入ったものだけ。
山本弘「七パーセントのテンムー」
ある種危険な思想とも感じるのだけども、この切り口は結構好き。流れるように読める部分もうまい。
萩尾望都「バースディーケーキ」
萩尾望都に全然免疫がなかったので、新鮮。コアなファンの先輩によれば、萩尾望都はこんなもんじゃないそうだが。
伊藤計劃「The Indifference Engine」
骨太な話で読ませる。
他には、恩田陸は語り口に、北國浩二はラストの切れ味に、それぞれ印象を残した。
逆に小川一水、林譲治、八杉将司あたりはイマイチピンとこなかった。
円城塔はすごいのはわかるんだけど、個人的にはいまひとつ合わないなあ、やはり。
これまでいくつかオモシロイと思ったものはあるので、ハマるときもあるんだけど。
うーん、日本SFのアンソロジーを読むなんていつ以来のことだろうか。