『ハローサマー、グッドバイ』マイクル・コーニィ

ハローサマー、グッドバイ (河出文庫 コ 4-1)
『ハローサマー、グッドバイ』マイクル・コーニィ
サンリオSF文庫の幻の名作の新訳。
幻の、といっても我々の世代にとってはほぼリアルタイムかな。
もっともすぐに入手が難しい本になっちゃったんだけど。
手に入れるだけは入れていたのだが、読んだのは結構後かも。
再読、の筈なんだけど、読み進むうちに怪しくなってきた。

最初の100ページぐらいまでは、僕にしては珍しくかなり細部にわたって記憶していた。
けれど、先の展開を覚えていないのだ。
で、結局そこから最後まで新鮮な気持ちで読み進めた。
この結末を覚えていないわけはないので、おそらく何らかの理由で最後まで読んでいなかったのであろう。

けしてほのぼのするような話なんかじゃないんだね。
初恋のときめきや、冒険心などの青春のきらめきと共に、親への反抗、成長することの苦悩、大人の世界との折り合いの付け方といった青春の苦みを、心の底に呼び戻してくれる名編。

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