どこを見てもほとんど悪い評価をみかけないという気がする古川日出男だが、これまで3冊読んで個人的にはいまひとつノリ切れていない。
『ベルカ、吠えないのか?』古川日出男
2005年上半期の直木賞候補作であり、かなりの評判作。
熱狂的に推す声も多く、実際、賞を取り逃したことを惜しむ記述もあちこちで見かけた。
ちょうど文庫になったので、これは期待して読んだ。
出だし快調。展開も期待できる....、と思いつつ読み進むもどうもなんだかあまり面白くならない。
というより、この文体、リズムがどうも僕と波長が合わない感じ。
『ハル、ハル、ハル』古川日出男
これも実は期待していたのだけど。
さらにダメ。まったく合わない。
ちょっと珍しいぐらいだな、こんな風に思うの。
うーん、まだ読み進むべきでしょうか、他の古川作品。
これまで読んだ中では『サマーバケーションEP』がまずまずよかったかも。
『文学賞メッタ斬り! 2008年版 たいへんよくできました編 』大森望×豊崎由美
イヤーブックとなって2冊目。
相変わらずの毒舌振りが絶好調。
選評委員評部分では、もういいじゃん、そんなにいじらなくてもと思いつつもニタニタしてしまう。
お二人の評を一方では信用しつつも、自分自身とは好みの部分で結構ズレがあるかなあ、ということをやっと最近気づきつつあるのは、俎上に載せられている作品をちょっとずつでも追いかけられるようになってきたからだなあ。
Comments [2]
いるかさん
どうもこんばんば。
ベルカ、私も読み終えたばかりです。
個人的に犬関係の小説にハズレなしと思っていますがこれも好きですわ。
といってもパッと思いつく犬関係って、「セント・メリーのリボン」と「バスカヴィル家の犬」くらいかも(笑
ベルカって、なんか「銀牙?流れ星 銀?」とカブりません?
ちょうどいまアニマックスで銀牙が流れてて毎日見てるのでたんに犬ブームだったのかも私。
elekingさん
お、どもです。
ベルカ、読まれましたか。
そっか、犬関係にハズレなし。なるほど。
って、あなた猫派だとばかり思ってましたがw。
銀牙も読んで(見て)ないし、どもいまひとつ僕にはノレませんでした。