流れるままに

もう4月だそうで、つい先頃まで新春番組の録画をじりじりと消化していた身としてみれば、いい加減にしてくれと言いたくなるほどの時の流れの速さである。
時の流れの速さと言ったところで、歳を経るにつれそのように感じるようになってきたのだろうと納得させてきたのだが、いやどうも違う。

間違いなく時間が速く流れている。

一日が、一週間が、こんなに速く過ぎ去るわけがない。
といったところで、それは自分の中に流れる時間に過ぎないということなのだろうか。
仮に時間が速く流れていたとして、それを測定するメタ時間などというものはない。

たとえば幼き頃、眠れずにまんじりともせずに過ごした夜中の1時間は、いつ果てるともなき長さに感じたものだ。
または、深夜放送を聴き初めの中学生以前、「今夜もシャララ」が終ってから「オールナイトニッポン」が始まるまでの30分が長くて長くて持ちこたえられずに寝てしまったりとか。
今などは、横向いて瞬きしてお茶でも飲んだら30分1時間などあっという間に経ってしまうように感じている。
それは、幼き頃過ごした街に大きくなってから訪れた時、スケール感がまるで違って感じられるというのと、おなじ心理的な働きなのだろうか。
いや違う、やはり実際に加速しているんじゃないかという疑念がつきまとう。
だからそれが心理的なものなんだってと云われるだろうけども。

この分では、またたく間に桜が散り、新緑が芽生え、空に鯉のぼりが舞い、日差しが強くなり、そして新しく始まったTV番組は終っていくのだろう。

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