橋本治とハンニバルを読む

BA‐BAHその他
『BA‐BAHその他』橋本治
橋本治の本を読むのは久しぶりだなあ。
ましてや小説など。
彼の小説とはいまひとつ相性が悪くて、そもそもあまり読んでない。
『桃尻娘』だって、ちゃんと読み切ってないぐらいだし。
ここ数年のうちに「ちくま」に連載された、ごく短い短編と10年以上前に発表された表題作を中心とした短編集。
表題作はなんだかよくわからない話なんだが、むりむりと読まされてしまう。
他の短編もバラエティに富むというか、やはりすべて橋本治印というか、気に入ったのもあれば、そうでないのもあり。
やはり「組長のはまったガンダム」前後編が、面白い。
息子のTVにつきあううちに、ファースト・ガンダムにリアルタイムではまってしまったヤクザの組長の話。
やがて息子はストーリーについて行けなくなってあまり興味を示さなくなり、一方親分は上官に逆らうアムロにいらいらしたり、「ニュータイプってなんだ?」と疑問に思ったり、「アムロさんは童貞か――」と訝しんだりしつつもどんどんはまっていく。
それだけといえばそれだけだし、ラストも唐突で唖然とするが、世に数多く存在するであろうガンダムネタの作品の中でも、そこかしこの微妙なさじ加減がさすがの一品であろう。

『ハンニバル・ライジング』トマス・ハリス
上巻を読み終えた。
そんなに思い入れはないつもりだけども、『レッド・ドラゴン』からの付き合いなので、書店で見かけて発作的に買ってしまった。
最初ちょっと入りにくかったけど、後はスラスラ。
前作同様、章立てが短く(250頁ぐらいで36節もある)、場面の転換が早いのだが、今のところあまり大きなうねりはなく、淡々と話が進む感じ。
ちょっと中だるみっぽい感じもするけど、後編はいかに?
当然、復讐譚になっていくんだよねえ。

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