わかっちゃいるけどてんやわんや

植木等死去。
ガビーン。遠からずこの日は来ると予感していたが、やはり少しショックだ。
ウチの和室には、このマンションに引っ越した時だったか、先輩に譲って頂いた植木等直筆の色紙が掛けてある。
「わかっちゃいるけどやめられない」
の名文句が達筆で書かれており、まさに家宝と云ってよい。
自分は小学生の期間を70年代前半に過ごした完全にドリフ世代であるが、クレージーキャッツが大スターだった時代をなんとか覚えている最後ぐらいの世代でもある。
シャボン玉ホリデーを見た記憶もしっかり残っているし。
ただ、その頃すでにもう終った存在としても見ていたようで、ドリフの『全員集合』が初期の頃、半年間中断してクレージーの『出発進行』に代わった期間があったのだが、幼心に「おじさんが老骨にムチ打って...」と冷静に見ていたような記憶もある。
後に小林信彦の諸作でクレージー黄金期を追体験し、大瀧詠一編集のベスト盤「クレージーキャッツデラックス」が出た当時に改めて再認識した頃が自分の中でのピーク。
「スーダラ伝説」当時は、微笑ましく活躍を見守るといった心境だった。
世間的な活躍もその頃が最後だっただろう。ここ数年はごく希にしかTVで姿を見かけることがなくなり、その際も幾分辛そうな、硬くなった表情をしていて、以前のようなカッカッとした大笑いを見ることはなかった。
青島幸男が亡くなったのもつい最近だよなあ。それもまた感慨深い。
追悼番組はきっちりやってくれるんだろうな。それだけの価値はある人物のはずだが。

『今週妻が浮気します』を先週やっとのことで見た。
見たといっても、CKBが流れるオープニングとエンディング目当てで、中身はオマケなのだが、ちら見したそのドラマ部分はなんだかなあ、という感じだった。
最終回の今週も見るつもりはなかったのだが、後半部をひょんなことから見ることになった。
なんじゃあれは。
最近のドラマはまったく見ていないが、まさかみんなあんなレベルじゃないよねえ。
口をあんぐり開いたまま見るハメに。
人の結婚式のスピーチの席で別れた妻に復縁を迫るというトンデモなシチュエーションを延々と続け、まさかこれで人を感動させるつもりじゃないよなあ、パチパチと一人二人と拍手なんか始めるんじゃないよなあと思ってると、その通り拍手が巻き起こって結婚式の列席者に祝福される中、なんとキスシーンまであるという。
他人の結婚式でですよ。てんやわんやですよ。
そんなアホな。もー、いい加減にしなさい。ちゃんちゃん。である。

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Comments [3]

クレイジーとブルースブラザースは俺の中では永遠に不滅です!
アーメン♪

はうっ、日記のネタがかぶってしまいました(汗
貧弱な文章能力がモロバレです。。。
マネしたわけじゃないんでご容赦下さいませ。

>まさかみんなあんなレベルじゃないよねえ。

全てってわけじゃないですけど、結構こんなレベルです。
そしてテレビ局制作の映画もこんなもんです。。。

でも結構泣いてる人が多いので、こっちがおかしいのかと感覚が麻痺してきます。
「"泣けるツボ"にはまってる自分」に酔ってるとしか思えません。

>ケイさん

星になってしまいましたね。

>まいさん

そうか、泣いてる人が多いのか。
そういう人は、実際にもし仮にあのような場面に居合わせても、カンドーしたりしてしまうのでしょうかね。
オトロシイ。

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