
2度に渡って映画化もされているSFの名作の新訳。
『ソラリスの陽のもとに』という邦題でハヤカワから出ていたものを一応読んでいたが、細かい部分はかなり忘れてしまっている。
映画は2作とも未見。(タルコフスキーの方は部分的に見た気も...。)
さまざまなテーマを内包し、いろんな側面から語られる多面的な作品であるが、今回読んで一番考えさせられたのは、「我々は一体誰を愛しているのか」ということである。
惑星ソラリスの海は「生き」ており、人間の記憶・意識を再構成して実体化させることができる。ソラリスに到着した主人公の目の前には、昔、自殺させてしまった恋人が立ち現れるのだが、当然それはソラリスが実体化させた存在。
姿形は記憶の中の恋人とまったく同じであるが、昔の記憶も持ち合わせないし、会話もかみあわず異質な存在であることは主人公にとっても歴然としている。
はじめのうちは気味悪がり、その存在を抹消しようとさえする。
にも関わらず、やがて主人公はその存在を愛し始めてしまうのだ。
ストーリー自体の軸はこの主人公ケルヴィンと昔の恋人をかたどった存在ハリーとの関係にあるので、この作品を一種のラブストーリーとして見る向きがあるとのことだが、僕には信じられない。
まさにそうしたラブストーリー一般に冷や水を浴びせかけるようなビジョンを見せつけられてしまった思いだ。
我々が愛していると思いこんでいるものは、いったい何なのか。
この先は他者論なりコミュニケーション論なりの領域に踏み込んでいくことになるんだろうが、当然僕にそんな力量はない。
久々にSFを読んでいろんなことを想起した。
さすが名作。
ま、誰もが思うだろうがヒドイ邦題である。
原題は”WILD HOGS”。「チーム野ブタ」ってところかな。
『陰日向』で味を占めて手当たり次第に試写観覧希望を出していたら当たったので前情報一切無しで行ってきた。
この邦題のせいか、客の年齢層高っ!
かなり年配の方々が大半を占めていた。
さて映画の方はしがない中年オヤジ4人組が冴えない日常生活に飽き飽きして、バイクを駆ってあてどのない旅に飛び出したって感じのバイカー・ロードムービーであるけれど、ストーリーも行き当たりばったり、まあ、堅いこと言いなさんなって感じの軽めのコメディ。
上映時間も程々だし、肩の力を抜いて見られる。
ジョン・トラボルタ始め、主演4人のバランスがいい感じ。
敵役ながらどことなく憎めないレイ・リオッタもなかなか見せる。
できれば「イージーライダー」を見たり、知ったりしてから見るとラストでニヤリとできるんじゃないでしょうか。
僕は実は未見だったりするのだけど。

今年は村上春樹の作品を何冊か読み返してみようと思っているのだが、その前に未消化の近年の作品を。
読み始めてすぐに、ああやっぱハルキはいいなあ、と。
ファンにとっては文章を読み進めるだけで非常に心地よく、委ねる気持ちで頁をめくる感じになるのだが、書いてあることはいささか難解なのではないか。
それは、謎解き風のストーリーという形式のせいだけではないだろう。
評論家心をくすぐるような引っかかり所が沢山散りばめられ、それはややもするとゴツゴツする程に物語の表面を象るのだが、それがベルベットのような文体で滑らかに包まれているので、いささか緩和されているというか。
ただ、村上春樹作品としては長い作品に慣れてしまったせいか、少し物足りなく感じた。
我が家にはニンテンドーDSが2台あるが、両方ともタッチスクリーンの精度がおかしくなってきていて、しかも何度やっても補正が効かない。
しょうがないなあ、と思ってそのままにしていたのだが、ネットのあちこちで語られる「任天堂伝説」を目にして、これはサポートに送ってみようと年明けに行動に移した。
「任天堂伝説」とは、とにかくサポートの質が素晴らしく高いという話なんだけど、ここら辺にみるようにちょっとイイ話的な部分が絡んでいて、都市伝説の類かしらんと思わぬでもなかったのだが。
とりあえず、HPの「オンライン修理受付」から修理の申し込みをする。
2台あるうちの1台が1年間の無料保守期間内だったので、まずは試しにそっちのみ申し込んでみる。
梱包用の箱を希望すると、やがて修理品発送キットが送られてきた。
かなり至れり尽くせりの内容で、そのキット自体の取説まで入っている。
指示通りに梱包し、郵パックにて郵送。
しばらく音沙汰なく、忘れていたのだが、「お客様の修理品をお預かりいたしました。」というメールが10日程して届いた。
その5日後に、修理完了発送済みとのメールが届き、翌日の今日、モノが到着した。
帰宅してみると、三女が「直った直った」と喜んで早速プレイしている。
よく見ると、ピカピカである。
修理伝票を見ると、「本体交換」とある。
おっ、と思って三女からDSを奪い取り確認してみると、果たして伝説は本当であった。
ウチのDSもご多分にもれず、本体裏にポケモンシールがベッタリと貼ってあったのだが、それが綺麗にはがされ、元のDSと同じ位置に張り直されているではないか。
いや、もちろんわざとシール貼って試したわけじゃないんですが、任天堂にはシール剥がし&再現貼りの専門チームでもあるんでしょうか。
おとなからしたら、せっかくの新品に小汚いシールを貼りなおさんでもってところもあるんですが、こどもにしたら大切なシールだったりすることもあるからねえ。
おみそれいたしました。
三女と風呂に入っていて聞いた、小学校での話。
「忘れ物したら、これまでグリコだったんだけどー。」
「ふんふん。」(グリコ...。げんこつかあ。まあ、こぶしをあてる程度だろう)
「今日から、マッサージになったんだー。頭モミモミするの。」
「マッサージ......。ふ、ふーん。」
マッサージて、それって既に罰じゃないよなあ。
癒してどうする。
“グリコ”ですら気をつかわないかんとは、いやあ、大変だねえ、先生達も。

ちょうど映画が公開されたようだが、それとは特に関係なく読んだ。
誰もがタイトルを見て、これはもう勝ちを認めざるを得ないのではないか。
それぐらいよく出来たタイトルだと思うが、本編を読んでみると懸念したあざとさのようなものはあまり感じなく、センスの良さは感じるものの逆にちょっと物足りない思い。
どちらかというとおまけのように併録された短編『虫歯と優しさ』の方に、より光るものを感じたりしたのだけど、この方向が示されてるのだとしたら今後の作品も読んでみたいなっと。
いやあ、ちょっとダラけてます。
正月が抜けきってないナリ。
それというのも、連日年末年始番組を消化し続けているからであろうか。
ちっとも終わらないが。
消化できた中から幾つかピックアップ。
「今年も生だよ!新春9時間笑いっぱなし伝説」テレビ東京系 1日深夜?早朝
頑張って視聴終了。
今年で4年目。大晦日の一番の楽しみ(ほとんど生で見てないんだけど...)となった。
吉本仲間内番組と言ってしまえばそれまでなのだが、その環境で一番の力を発揮する今田東野のMCおよび、イス1グランプリでのジュニアの仕切りが見所。
朝方やる生漫才、特にグランド花月からの大阪の巨匠達の初漫才もオツなもんである。
カウスは自らの疑惑をアドリブでネタに組み込んでたなあ、びっくりした。
前回2007年版のDVD「やりすぎ超時間DVD 笑いっぱなし生伝説2007
」が出たようで、未視聴の方は是非一度。
「人志松本のすべらない話 ザ・ゴールデンSP2 」フジ系29日21:00?
前半、後半では前半の方が充実していたかなあ。でもまあ今回のSPは総じて楽しめた。
兵動に光が当たって良かった。
「バッファロー吾郎のおバカ実験アカデミー」テレビ愛知ローカル28日深夜
バッファロー、板尾、笑い飯、ケンコバという非常にそそるメンツにまちゃまちゃ、名古屋吉本のオレンジという出演陣の1時間ロケ番組。
バッファロー吾郎は結構名古屋の仕事多いなあ。
板尾はすっかり途中で仕事をフケるキャラにw。
忙しい筈のケンコバはちょっとだけ参加。
まあ、あまり期待しなければそこそこ楽しめる類の番組。
3月に続編をやるらしい。
「東野・岡村のプライベートでごめんなさい…インドの旅」TBS系2日朝
これかなり面白い。
彼ら二人とディレクター2名の4人だけでデジカメ撮影のインド旅2泊3日の一部始終。
東野と岡村の性格がモロに出た興味深いシーンの連続。
岡村が地元の子供達を煽って「ヒーガシーノ、ヒーガシーノ」とはやし立てるシーンは爆笑。
その他にも「センキュー」「フィニッシュー」等、東野イングリッシュには耳に残るフレーズがいくつか。(これは見てなきゃわからんね)
これはまた見返すかも。
今は「お笑いダイナマイト!」を消化中。
今年もよろしくお願いします。
年末押さえ込んでいた風邪が一気に元旦に吹き出して、文字通りの寝正月となったものの、なんとか二日には動き始めることができ、恒例の親類関係への年始に廻った三が日を終え、今日が4日となった。
まあ、特に変わりなくつつがなく過ごせているといえよう。
相変わらずTVの録画はたまる一方。年末年始の見たい特番類の消化がいつになることか見通しが立たない。
やっと年末のものまね紅白やすべらない話が終わったぐらいで、大晦日夜の「9時間笑いっぱなし伝説?売れる芸人」を半分ほど見終えたところ。
爆笑ヒッパレとかまだ全然手をつけていないし、年末の特番も何本か残っているのだが、みんな4時間とか5時間とか、おいそれと手をつけられんのはここ数年の傾向。
今回の紅白は個人的には、ほぼ全面否定。
鶴瓶司会はダメすぎる。
いまさら紅白の様式美云々を言い出すつもりはないものの、あれじゃ紅白である意味がまったくない。
ウチはそもそもが歌番組好きなので、基本的には紅白を押さえておく方だと思っているけど、オンタイムではよゐこ無人島とガキをつまんで見てた時間の方が長かったかな。
鶴瓶の特徴であり場合によっては長所でもあるメリハリの無さが、紅白という舞台にはまったく不向きであったと思う。
「ポロリ」なんてやろうがやるまいが、それを煽った時点で笑止でしょ。
つわけで、今年もぐちゃぐちゃとなんか書いていきますよん。
引き続き、本の方のベスト。
コメント無しの手抜きですが、ほとんどこのブログで触れてきたものばかりなので、上記の検索窓より検索してご覧下さい。
1. 双生児/クリストファー・プリースト

2. 星新一 1001話をつくった人/最相葉月

3. 赤朽葉家の伝説/桜庭一樹

4. 夢を与える/綿矢りさ

5. アナンシの血脈/ニール・ゲイマン


6. 首無の如き祟るもの/三津田信三

7. 図書準備室/田中慎哉

8. [ウィジェット]と[ワジェット]とボフ/シオドア・スタージョン
![[ウィジェット]と[ワジェット]とボフ (奇想コレクション)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/21Ap3WXgCKL.jpg)
9. 私の男/桜庭一樹

10. 眼を開く/マイクル・Z・リューイン

ノンフィクション系では
吉本興業の正体/増田晶文
ラーメンの真髄/石神秀幸
スタバではグランデを買え!/吉本佳夫
等々。
ちなみに該当年度(昨年12月以降)に出版されたものからの選出であります。
上記以外のもので今年読んだもののベスト。
1. 魔法/クリストファー・プリースト
2. アイの物語/山本弘
3. 神様/川上弘美
4. 宴のあと/三島由紀夫
5. 死の棘/島尾敏雄
6. それから/夏目漱石
7. ノルウェイの森/村上春樹
8. 暗夜行路/志賀直哉
9. 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない/桜庭一樹
10. 門/夏目漱石
こっちは順不同に近いかな。
今年は例年になく、3日に1冊ほどのペースで本が読めた。
読書家としてはまだまだであろうが、後半ペースダウンしたこともあり、ここら辺がやっとのところであろう。
来年もこれぐらいの感じだといいな。